製造現場では、設備が停止・異常を起こしても、担当者が近くにいなければ気づくのが遅れます。
ここでは、設備の接点信号を使って異常を離れた担当者へ通知する構成を、想定例として紹介します。実在する特定の導入事例ではなく、KMAX製品で構成できる一例です。
想定される課題
- 夜間・休日など、現場に人が少ない時間帯に設備が止まっても発見が遅れる
- 設備の警報灯やブザーは鳴っても、事務所や自宅の担当者には届かない
- 停止時間が延びるほど、生産や後工程への影響が大きくなる
現場の状況
- 生産設備、コンプレッサー、ポンプ、空調、冷凍機などが、異常時に警報接点(無電圧接点)を出せる
- 設備はネットワークに接続されていない、または接続が難しい
- 保守は自社の設備担当と協力会社が分担している
設備が備える警報接点そのものについては、接点出力を利用した設備監視とはでも解説しています。
従来の対応
- 巡回時や次の稼働時に、担当者が異常に気づく
- 現場からの電話連絡に頼っており、連絡先や連絡順が人によって曖昧
- 異常の種類が電話口の説明でしか分からず、初動の準備がしにくい
発生する問題
- 発見の遅れがそのまま復旧の遅れになる
- 誰が一次対応するかが決まっておらず、対応が始まらない時間が生まれる
- 「どの設備の、どの異常か」が伝わらず、部品や工具の準備が後手になる
システム構成
接点信号を通報へ変換する構成は次のとおりです。
監視する接点が少なければ、XIO-106を使わずホットライン端末のI/O(2入力)だけで構成することもできます。
接点の検知と上位機への受け渡しを担う独立機器です。電話発信やDTMFの処理はホットライン端末が担当します。現行構成では、ホットライン端末1台にXIO-106を1台接続します。
通信が途絶えるとXIO-106の出力はすべてOFFになる設計です。通報先は、設備担当 → 協力会社のように、時間帯で切り替える構成にします。
処理フロー
スケジュール判定では、平日日中は設備担当、夜間・休日は協力会社、というように通報先を自動的に振り分けられます。
この構成でできること
- 現場に人がいない時間帯でも、設備異常を担当者の電話へ届けられる
- 入力を種類ごとに分けることで、受け手が異常の内容を区別できる
- 時間帯・曜日で通報先を自動的に切り替えられる
- 既存設備を交換せず、警報接点を取り出すだけで構成できる場合がある
導入時の検討ポイント
- 各設備が出せる接点の方式(NO/NC)、電圧、異常時の論理、信号保持時間
- 監視したい異常の点数と、種類ごとの分け方
- 通報先と連絡順、応答がない場合の二次対応(CML-200のI/O通報はループコール未対応のため、運用で補う)
- 設置場所の電波状況とアンテナ(金属筐体・工場建屋の遮蔽)
- 停電・通信障害時の扱い。安全にかかわる設備は設備側の保護機構を維持する
KMAXの関連製品・サービス
設備の接点入出力を集約する独立機器です。
4G LTE/VoLTE対応のホットライン端末。2入力・2出力のI/O、通報先スケジュール、SMS遠隔管理に対応します。
これらを組み合わせたKMAXの遠隔監視ソリューションは、検知・通信・通報・対応をつなぐ構成です。使用する製品は、監視点数や設置環境、通報体制によって変わります。
まとめ|設備を入れ替えず、接点を「取り出す」ことから始める
工場設備の異常通知は、設備の警報接点を「取り出す」「通信に乗せる」「決まった相手へつなぐ」という3段で構成できます。
設備を入れ替えなくても、接点さえ取り出せれば、発見の遅れを減らせる可能性がある。
「この設備から警報接点を取り出せるか」「何点まで監視できるか」といった段階からご相談いただけます。設備の仕様と監視したい内容、保守体制を確認し、適した構成をご提案します。
KMAX